糞尿を微生物群で処理することにより、悪臭防止や病害虫の発生を抑えアンモニア臭による豚のストレスが軽減されます。
一般的に殆んどの豚舎は床がコンクリート剥き出しのままで、豚はコンクリートの上に糞尿をし、その場所に寝ます。そのため身体は糞尿で汚れ臭います。しかし、発酵床では糞尿が剥き出しになった部分は少なく、臭いによるストレスや、身体につきまとう糞尿からも開放されます。
このようにストレスが軽減された母豚から生まれた子豚は元気な子に育ち、子育てに良い環境づくりを実現しています。
平成16年11月より家畜排泄物の適正処理が義務づけられました。従来は「農地還元」という名目で農地に散布されていましたが、地下水汚染や河川の汚染・土壌汚染等が進み生産地の環境が悪化し始めました。しかし新たな浄化施設を設けることにより出費が嵩み、ランニングコストの経費を更に捻出するのは厳しい状況にあります。
えこふぁーむは山の頂上の木に鳥がとまり糞をすることにより、土壌中の微生物群が糞尿を分解し、その栄養を吸収し頂上の木が枯れずに育っていることをヒントに、自然のメカニズムによる糞尿の処理を試みました。
堆肥施設(糞の施設)と水処理施設(尿の施設)を土着菌を活用することで豚舎内に設け経費の軽減を実現しました。殆んどの糞尿は豚が鼻で天地返(攪拌作業)をし発酵促進させ、微生物の分解が早まり悪臭防止や病害虫の発生も抑制することに成功しました。
しかし多頭飼育の場合には糞尿、敷床、微生物のそれぞれの量とのバランスが壊れやすく、かなりの広さや床の厚みと土着菌を確保する必要があることも解りました。そこで、離乳までの子豚の糞尿の排出量が少いので管理が容易に行えるように、多頭であっても広さと土着菌にさほど振り回されない子豚の生産に発酵床を応用しました。
土着微生物群は勝手に増えたりすることができず、水分、餌(糞尿)、炭素、窒素のバランスがとれてこそ活発になるために定期的なメンテナンス(土着菌の投入と攪拌作業)が必要となります。
長期的に使用された発酵床は糞尿中の窒素、リンが過多になり堆肥としても敷床としても使用できなくなります。戻し敷床に使用するのは1/3程度に留め、バージンオガ粉と混合して再度発酵(オガ粉をそのまま使用すると土着菌の餌がないために発酵が必要)させてから敷床として使用することにより、土着菌群を活発にし糞尿の分解も早く、悪臭や病害虫の発生を抑制することができます。バージンオガ粉を発酵させず使用した場合は糞尿の分解が遅れ短期間で敷床の状態が悪化し悪臭を放ち病害虫が発生します。
また、夏場は糞尿の量が増え(飲む水の量が増える)敷床は痛みやすくなるために、土着菌とオガ粉を敷床に冬場より多めに入れ込むことにより解消されます。
敷床の中心温度がおよそ40℃前後と温かいため冬場は手を加える必要はないのですが、 夏場には豚が暑がり寝返りが増え生まれた子豚を踏みつけてしまうために、バージンオガ粉で敷床の高さを多少上げることにより暑さは解消できますが、それでも寝返りが多い場合には扇風機で対処しています。
| 1. 安価な豚舎造り | 2. 床はコンクリートにする | 3. 腐葉土を敷き微生物の活性化 |
![]() 床はコンクリート、屋根は築波、柱は鉄パイプ。夏場は暑くなりますが、冬場は寒さから守る。 |
![]() 糞尿の流失や雨水の流入を防ぐ。タイヤショベルでの作業が容易。 |
![]() 敷床の立ち上がりを早める。糞尿の脱臭や分解を早める。 |
| 4. 土着菌群を混合したオガ粉を敷く | 5. 糞尿のメンテナンスフリー | 6. 使用後の敷床(6ヵ月後) |
![]() 季節や頭数によっても変りますが、おおむね50cm位の厚みでスタートする。 |
![]() 豚の糞尿は敷床中の微生物群が分解する。糞尿処理の手間、悪臭・害虫の発生、諸経費が軽減される。 |
![]() 嫌気性分解になる部分があるため、攪拌が必要。土着菌を混合し攪拌すると発酵が促進される。 |
| 7. 使用後の敷床 | 8. 堆肥として畑へ還元 | 9. 畑の作物は豚の餌 |
![]() 堆肥舎で好気性菌を増やし、1/3は戻し床として使用。2/3は成分を調整し堆肥と使用する。 |
![]() 農作物に必要な養分だけを選び堆肥に使う。堆肥製造は豚の仕事。 |
![]() 豚が耕した畑でできた菜の花やさつま芋は餌にする。駆虫の為の水菜も作ります。 |
アンモニアは生産者や家畜にとって悪影響です。
アンモニア臭により豚がストレスを感じ能力減退を引き起こし、それにより体調を壊します。
従来の豚舎では豚の体調を維持する為に抗生物質等が注射や餌に混ぜられ与えられています。
しかし、えこふぁーむでは敷床の微生物群が糞尿の分解を早めるために、アンモニア臭を軽減し豚に悪臭によるストレスを発生させないように努めています。
そのために抗生物質等の薬剤投与が不要になり、肉に残留する抗生物質から開放され、より安全な食材になると考えています。
| 単位 ppm |
5 | 7〜20 | 20以上 | 50以上 | 100以上 |
| 人 | 臭いによる感知 | 我慢できる | 目の刺激、呼吸困難 | 頭痛、吐き気 | 粘膜刺激 |
| 家畜 | 能力減退 | 能力減退 | 呼吸器系や病気の誘発 | 肺炎や呼吸器障害 | 唾液分泌大、食欲不振 |
えこふぁーむでは人の手をできるだけ加えず母豚の出産を見守ります。
従来の子豚生産現場で取られているのは、母豚を立つ、寝るだけの狭いスペースに閉じ込め子豚を踏みつけて死なさない為の手法が取られています。
しかし、えこふぁーむではストレスを軽減させた敷床で母豚を隔離せず、出産から離乳まで子豚と一緒に過ごします。
そうする事で子豚は母豚から様々な行動を学び成長し、放牧に向いた元気な子豚に育ちます。また母豚の産後の回復も早いです。 子豚はすくすく、のびのび元気に健康な豚に育ちます。
母豚は出産前の巣作りをします。 |
生まれて直ぐにお乳を与えます。 |
子豚の行動を観察します。 |
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子豚を踏まないように横になり、お乳を吸い易いように身体の位置も変えます。
母豚から子豚は知恵をもらいます。
子豚は徐々に親離れしていく。
えこふぁーむでは人の手をできるだけ加えず母豚の出産を見守ります。
母豚が昼寝中は子豚は好奇心一杯に遊びまわったり兄弟喧嘩。
母豚が目を覚ますとお乳の奪い会いをして強くなります。
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母豚お乳をお腹一杯もらった後はお昼寝。二週間も経てば子豚は兄弟達と同じ行動をします。
落葉の多い山で白いハンペン ( くもの巣のような菌塊 ) を探す。
※ 米ぬかが無い場合は堆肥と水だけでも、土着菌は増えます。
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ムシロを剥がし攪拌をすると、白い水蒸気ができます。
微生物群により分解が促進されているからです。
条件が良いと60〜70℃位まで温度が上がります。